古紙幣・旧紙幣である不換紙幣の買取情報や価値、概要をご紹介
古紙幣・旧紙幣である不換紙幣の買取情報や価値、概要をご紹介

不換紙幣の買取相場一覧
価値や詳細、買取情報についてご紹介

このページでは日本の旧紙幣・古紙幣である【不換紙幣】について詳しくご説明します。不換紙幣は額面ごとにデザインの特徴があり買取相場も異なりますので、不換紙幣の各種額面もまとめて一覧でご紹介します。

不換紙幣の各種額面の買取相場と概要一覧

不換紙幣の額面は「100円」「10円」「5円」「1円」の全部で4種類あります。不換紙幣は、各種額面で買取相場も大幅に変わりますので、買取の際の参考にしてください。

不換紙幣100円(買取相場など)

不換紙幣100円表面
不換紙幣100円裏面
発行~廃止年度:1944年(昭和19年)~1946年(昭和21年)
表図:聖徳太子の肖像画と法隆寺の夢殿
裏図:法隆寺
寸法:93mm×163mm
買取価値:普通~高い
不換紙幣100円紙幣は、紙幣こそ「兌換券→不換紙幣」に変更されましたが、デザインは兌換券のときとほとんど違いがありません。そのため、不換紙幣100円紙幣は通称「2次100円」とも呼ばれている古紙幣です。 不換紙幣100円紙幣の買取相場は、状態が良ければ1000円前後の買取価格が期待でき、あまり綺麗な状態でなければ数百円の買取価格になることもあります。 ですが、完全未使用と断定できるレベルの綺麗な不換紙幣100円紙幣であれば、買取価格が1万円を超えるケースもあります。
不換紙幣100円紙幣は、新円切替に伴って一部が「証紙貼付銀行券」として使用されました(新円札の供給が間に合わず、紙幣に証紙(證紙)を貼り付けて、臨時に新円札の代わりにしたのです)。この証紙付きの不換紙幣100円紙幣であれば、買取価格も若干上がる傾向にあります。

不換紙幣10円(買取相場など)

不換紙幣10円表面
不換紙幣10円裏面
発行~廃止年度:1943年(昭和18年)~1946年(昭和21年)
表図:和気清麻呂の肖像画
裏図:護王神社
寸法:81mm×142mm
買取価値:普通
不換紙幣10円は、こちらも兌換券の頃のデザインが殆どそのまま使用されていますが、裏面の図柄が異なります。裏面に描かれているのは同じ”護王神社”ではありますが、額面が「拾」から「10」へと変更されており、表記の数も少なく、シンプルにまとまっています。 不換紙幣10円は、通称「2次10円」「3次10円」とも呼ばれる古紙幣で、「2次10円」は記番号が黒色のもの、「3次10円」は記号の色が赤で、通し番号が省略されているものを指します。
不換紙幣10円の買取相場は、流通量が多く、今でも相当数が現存していることから、希少価値はあまり高くなく、美品状態であっても数百円の買取価格に留まります。 ですが、上記の不換紙幣100円紙幣と同様、不換紙幣10円札も、新円切替に伴って一部が「証紙貼付銀行券」として使用されたものがあり、そちらの証紙付きのものであれば買取価格も若干高くなる傾向にあります。

不換紙幣5円(買取相場など)

不換紙幣5円表面
不換紙幣5円裏面
発行~廃止年度:1943年(昭和18年)~1946年(昭和21年)
表図:菅原道真の肖像画と北野天満宮
裏図:護王神社
寸法:76mm×132mm
買取価値:普通
不換紙幣5円は、別名「3次5円」と呼ばれている古紙幣です。菅原道真の肖像画が使われた紙幣は、日本銀行兌換券~こちらの不換紙幣5円までと4種類あるため、通称「3次5円」と呼ばれて区別されているのです。 不換紙幣5円は、記番号が黒色の「3次5円」と、記号が赤色で通し番号が省略されている「4次5円」に分けられますが、買取相場にほとんど変わりはありません。
不換紙幣5円の買取相場は、こちらも希少性があまり高くないため、美品であっても数百円の買取価格に留まります。もし、完全未使用と呼べるほどに綺麗な状態の不換紙幣5円が発見された場合は、買取価格も1000円前後まで期待することが出来ます。

不換紙幣1円(買取相場など)

不換紙幣1円表面
不換紙幣1円裏面
発行~廃止年度:1943年(昭和18年)~1958年(昭和33年)
表図:武内宿禰の肖像画
裏図:宇倍神社
寸法:70mm×122mm
買取価値:普通
不換紙幣1円は、武内宿禰の肖像画が紙幣中央に配置されているため、別名「中央武内1円」と呼ばれている古紙幣です。不換紙幣1円は、実は今でも支払いなどで普通に使うことの出来る1円札です。一応現行紙幣ですので、銀行などで両替することも可能です。
不換紙幣1円の買取相場は、美品であっても一枚あたり数百円前後の買取価格に留まるケースが多く、もし完全未使用品といえるレベルに綺麗な状態であっても、最大で1000円前後の買取価格になります。 ですが、両替してしまうと額面通りの1円にしかなりませんので、一度買取業者に問い合わせてみる価値は十分にある古紙幣です。

不換紙幣について

不換紙幣について

不換紙幣とは、日本銀行法(日銀法)の制定によって、金本位制度から管理通貨制度への移行に伴い発行された貨幣です。 不換紙幣という名の通り、兌換に関する文言が消されており、兌換券ができていた金貨との交換は不可能となりました。

不換紙幣の発行の理由には、激しい戦争の最中にあった日本の苦しい経済状況が、一因として挙げられます。 昭和11年の軍事費総額は約108万円だったのですが、その5年後には約1251万円にまで上昇、さらに、こちらの不換紙幣が発行された昭和18年には、約2982万円にまで膨れ上がっています。 原材料となる銀やアルミが軍事物資として回収されたため、硬貨の製造に充てる金属が足りなくなり、硬貨の代わりに少額の紙幣まで発行され始めた時代でした。

今回ご紹介の「不換紙幣」が発行され始めたのは、日本の戦中の最中のことですが、これまでの金本位制はとっくの昔に使われなくなっていました。 第一次世界大戦の影響で、アメリカなどの外国が「紙幣と、紙幣と同じ分だけの金銀と交換する=金本位制」を続々と廃止します。 そのときに日本も、事実上の「金本位制を廃止」していたのです。
そして昭和17年に「日銀法」が制定、ここで「日本の紙幣は日本銀行が発行」を行うことが決定し、今回ご紹介の不換紙幣は、日銀法制定後の第一回目の紙幣として発行されました。

発行された不換紙幣は、「い百圓券(2次100円)」「ろ五圓券(2次10円)」「い拾圓券(3次5円)」「い一円券(中央武内1円)」の4種類です。

不換紙幣は、第二次世界大戦に突入した1943年(昭和18年)に発行が開始されましたが、どれも戦乱に備えたコスト減から、粗悪な作りなままで製造されており、銀行券としての質の大幅な低下が確認できます。 というのも、これまで発行されていた日本の紙幣は、あらゆる偽造防止策や耐久性が成されており、かなりの時間や手間を掛けたものだったからです。 紙幣製造に携わる人員も材料も、戦争によって不足状態になっていたため、印刷や原料、図柄の簡素化などを行って発行されたのが、この不換紙幣でした。 デザインもこれまでに製造された紙幣のものを流用し、さらに簡素な図柄へと単純化するなど、徹底的なコスト削減を図っています。後に戦争のさらなる激化に伴い、記号の色の変更や、記番号の省略も行われました。

粗悪な作りで紙質も非常に悪い不換紙幣でしたが、戦争時のあらゆるもの困窮していた背景から、当時は一般的に使用する貨幣として広く流通していました。現在の不換紙幣の市場価値が古銭の中ではかなり低いことからも、当時の流通ぶりが伺えます。政府によって金兌換の約束が一方的に破棄され、金への兌換が不可能となったことから発行当時は強い批判を受けていましたが、戦争の激化に伴って、そういった声も小さくなっていきました。

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